新居浜在住の写真好きがお届けする、すこーしマニアックな四国の観光写真

■2019冬 東京4日間

■2019冬 東京4日間


1日目

 深夜から朝方にかけて山間部で大雪の予報。明朝の桜三里の通行規制が予想されるため、出発を前倒しして雪が降る前に松山に入っておくことにした。午後8時過ぎ「そらともり」に到着。レストランで釜揚げしらすおろしと生ビール、ステーキライスをいただく。20分ほど岩盤浴を楽しんだ後大浴場へ向かうとぴったりロウリュの時間。熱せられたサウナストーンにアロマ水をかけ発生した蒸気を攪拌、一人づつ大きなうちわで扇いでもらうというユニークなサービス。水風呂に入った後はかがり火を眺めながらのんびり露天風呂。巨大な休憩室に移動。フルリクライニングの椅子にはそれぞれ小さなテレビがついている。マンガを読みながらタオルケットにくるまっておやすみなさい。


2日目

 雪で高知道は一部通行止めになっていたが、松山は全然大丈夫。朝ぶろを楽しんだ後、空港へ出発。空港のレストランで和定食。定刻9時40分に羽田行きのJAL便で出発。予め告知されてはいたが着陸前などけっこう揺れた。

 モノレールと山手線を乗り継いで有楽町。歩いて三菱一号館美術館へ。フィリップスコレクション展。珍しく行列ができておらず待ち時間なしで入館できたため今回は外したかなという思いがよぎったが、これはうれしい誤算だった。ビッグネームの画家の作品がずらりと並ぶのはわりとよくあることだが、クオリティーの高い粒ぞろいの作品がこれだけそろうっていうのはけっこう感動的なこと。ただ、展示の際のコメントが作品自体よりもフィリップスがどうやって絵を集めたのか、フィリップスがそれぞれの画家をどう思っていたのかというようなことに終始焦点があっている気がして多少違和感をおぼえた。

■フィリップスコレクション展 勝手にベスト5

●第5位 シャイム・スーティン 「嵐の後の下校」 ●第4位 ジョルジュ・ブラック 「ブドウとクラリネットのある静物」 ●第3位 オスカー・ココシュカ 「ロッテ・フランツォスの肖像」 ●第2位 クロード・モネ 「ヴァル=サン=二コラ、ディエップ近傍(朝)」 ●第1位 エドガー・ドガ 「リハーサル室での踊りの稽古」

 今回は久しぶりにカタログを購入したが、2位と3位などは画集だけだと間違いなくスルー。実物との落差があまりに大きい。絵を見る際は大切なことがいろいろあって、実物の色や質感、作品の大きさがダイレクトに把握できないことにはなにも始まらない。1位のドガはフィリップスの死後コレクションに加わった作品。小さめダーク系の踊り子作品だが一目で気に入った。登場人物が多く若干渋滞気味のような気がしないでもないが配置の妙、力業でまとめ上げている印象。ドガはつくづく構図の人だと思う

 秋葉原へ移動。昼食をと昨年からねらいをつけていたとんかつ屋「丸五」へ行く。行列ができているもののすでに受付は終了済み。秋葉原ワシントンホテルにチェックイン。昼食をとるべくヨドバシカメラ上のグルメ街へ。越後屋平次という店でさばの文化干し定食。生を2杯いただく。ヨドバシのカメラコーナーやマックコーナーをぶらぶらした後ホテルへ戻る。

 夕方昔いた会社の先輩Kさんと合流。歩いて神田のちょっと奥まったところにある中華屋へ入る。200種のメニューの食べ飲み放題で3000円が安いと思ったのが運の尽き。およそ洗練感のない料理の数々で約2時間の滞在中他のお客さんは一組のみ。帰り道同じ価格設定の中華店をいくつか見たがみんな繁盛店。残念。

 ホテルへ戻るととっくに終わったと思っていた全豪オープン女子決勝がまだ続いていてびっくり。大変な試合だったようだが何はともあれ大坂さん優勝おめでとう。


3日目

 松屋で豚汁とミニ牛丼のセットを食べた後、歩いて日本橋の三井美術館へ。セレブ感ただよう三井タワーに突入し本館の美術館入口へ向かうがまさかの臨時休館。すぐ隣にある昨日天皇陛下が来店されたばかりの日本橋三越へ移動。陶磁器コーナーや1階に展示されていた千住博さんの作品を見学し早々に退散。新宿の伊勢丹や銀座の松屋などは大丈夫なのに日本橋の三越はなぜか場違い感を感じ緊張する。

 三越前駅から銀座線で末広町。昨日受付終了で失敗したとんかつ店「丸五」へ再挑戦。開店直後にさっと食べて次の目的地へ向かうつもりだったが甘かった。ざっと数えて50人、さすがにこの行列に並ぶ気はしない。

 山手線で上野へ。公園を抜けて東京国立博物館。開催中の顔真卿の特別展は興味がないので常設だけのチケットを購入。毎年初詣企画で展示される松林図屏風を久しぶりにゆっくり眺めるつもりだったが、初詣企画は開催中でも松林図の展示はとっくに終了済。連日いろいろと手違いの多い旅である。本館ロビー横のスペースで松林図屏風を映像で見せる企画をやっていた。絵の中の松林に風が吹いたり鳥が舞ったりしている。これはこれでいいのかもしれないがやっぱり本物がいい。2時間くらいかけて本館をぐるり。印象に残ったのは奈良の三つのお寺からやってきた3体の十一面観音菩薩立像。木造の大きな仏さまでそれぞれ個性があってとても美しい。銘馬蝗絆の青磁の茶碗はひび割れに打たれた鎹が見どころとのことだが白みがかった薄い緑の美しさに陶然となる。大判小判の展示も興味深かった。東洋館に移動して中国、韓国、カンボジア、インド、エジプトなどの陶磁器、仏像などをゆっくり楽しんだ。

 B級グルメのイベントなどをやっていた上野公園をぬけアメ横へ。ぎゅうぎゅう詰めの人込みをかきわけるように御徒町方面へ。2k540。毎年立ち寄るこのエリアには陶器の専門店が3軒あるが、今回はそのうちの1軒、瀬戸市の若手作家穴山大輔さんのお店翠窯で黄瀬戸のぐい吞みを購入。

 御徒町駅でHさんと合流。孤独のグルメで松重豊さんも訪れた店「羊香味坊」へ入店。昨年行った神田味坊の姉妹店だがずいぶん雰囲気が違いこぎれいな店。若い女性やカップルの客が多くてびっくり。よだれラムからスタート、ラムの串焼きやギョウザなどいろいろいただいた。盛り付けや量などお上品な感じだがどれもおいしい。座ったのが入り口そばのテーブルで繰り返し寒風が吹きこんでくるのには閉口したがいいお店だった。

 歩いて秋葉原方面へ。昭和通り沿いの居酒屋「まぐろの一徹」に入る。豪華なまぐろ尽くしの刺身盛りから始ってなめろう、いぶりがっこチーズ、炙り明太子、エイひれなどを肴に酒が進む進む。ビール、日本酒、焼酎など2軒目なのに明らかに飲みすぎパターン。

 ホテルに戻りテレビをつけると嵐、嵐、嵐。話題性たっぷりの優勝だった玉鷲が不憫。爆睡。


4日目

 ホテルをチェックアウト。日比谷線で東銀座。駅のロッカーに荷物を預け、歩いて築地場外へ。朝9時過ぎくらいだったが昨日行ったアメ横と同様アジアからの観光客などで超高密度状態。鳥藤分店で親子丼。

 築地から日比谷線で茅場町。歩いて三井美術館へ。国宝の雪松図屏風や卯花墻を鑑賞。酒井抱一「秋草に兎図襖」などいくつか気になるものもあったが茶道具など興味のない展示が大半なのであっさり一周。ここはいつ来ても着物姿のご婦人が多い。
  
 中央通りを歩いて銀座方面へ。日本橋を渡り、ブリヂストン美術館の工事現場を眺めながら進む。銀座に入り伊東屋前でHさんと待ち合わせ。松屋の7階で開催中の篠原敬作陶展へ。篠原さんは常盤貴子さん出演のA-Studioで知った珠洲焼の作家さん。珠洲焼は焼締めだが備前などとは焼き方が異なり美しい黒が現れるのが特徴とのこと。少しお話をさせていただいた後、黒い地の内外に一部緑の発色がみられる自然釉のぐい吞みを購入。8階の蕎麦屋さんで鴨せいろをいただく。外に出て野の花 司をのぞいた後、7丁目にある中国工芸茶の店クロイソスでお土産用の工芸茶を購入。銀座シックスで陶磁器のお店をいくつかはしごした後お茶休憩。この後国立新美術館へ行ってイケムラレイコ展を見るつもりだったが朝から歩きっぱなしで疲れたこと、時間的なこともあって断念。銀座でデパ地下をはしごして時間をつぶす。松屋だったか三越だったか忘れたが愛媛の高級かんきつ“せとか”が一個2000円オーバーで売られていてびっくり。

 てんやで天丼。東銀座から浅草線で羽田へ。空港で土産物を買った後飛行機の離着陸をぼーっと眺め続ける。定刻に出発。最後部の窓際で上空からの夜景を楽しみながら松山へ。



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